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「IT'S TIME!」(UFC 144 Edgar vs. Henderson)


UFCが日本にやってきた。

PRIDEがなくなっても、MMAが好きな人はUFCを観続けてきたことだろう。世界最高峰、そして進化し続けるMMAの姿を。

表面上は日本の格闘技熱は冷めたと言われても仕方がない。でも、MMAを好きな人たちはまだまだ大勢いて、自分の中の燃料に着火される時を待っていた。そしてUFCの日本上陸は、火をつけるには充分なイベントだったことは間違いない。日曜日、午前9時という早い時間にも関わらず、さいたまスーパーアリーナには2万人以上が集まったのだ。




UFCをサバイバルし続けている水垣選手は、テイクダウンを何度も奪いトップキープするも、3-0の判定負け。不可解のようにも思えるが、最近のUFCではテイクダウンよりもスタンドでのヒット率が判定に大きく影響する。自分の勝利の方程式が間違っていたのならば、次の試合では別の方程式を見つけなければならない。




交通事故のためにUFC初戦から時間の空いた福田選手。まだ完全な体調ではないという話も聞くが、ホームでの試合で強い意志を見せてくれた!
リーチと体格に勝るカントウェルに対して、決して引かず前進する。パンチ、ロー、ミドル、そして鋭いタックル。持ちうる武器を総動員して、15分間を闘い抜き、文句なしのUFC初勝利。次戦への期待を感じさせる素晴らしい勝利だった。






KIDの敗北は想定内、五味選手の勝利は想定外だった。共に2000年前半の日本格闘技界を支えたファイター。今の現実がMMAの進化そのものを表している。




タイトル戦線に絡んでくるであろうライト級アグレッシブファイター同士の闘い。接戦が予想されたが、アンソニーがハイキックでローゾンを1R KO。最後のWECライト級王者としてUFCライト級王者に挑戦する権利を持ちながら、諸事情で後回しにされていたアンソニー。今度は実力を持ってタイトル挑戦に王手をかけた。




UFC初戦をギリギリの判定で勝利した日沖選手。二戦目はUFCにしっかりとアジャストして、盤石の強さを見せる。技術的にもハイレベルであることを証明したが、ジョゼ・アルドに挑戦するには何かが足りない。ここは焦らず経験を積み、混戦のフェザー級で誰もが納得する強さを持ってタイトルに挑戦して欲しい。強過ぎる王者は高いハードルだが、日本人初のUFC王者が生まれる日を日本のファンは待ち望んでいる。






日本中のMMAファンが認めるメジャーリーガー岡見選手。1、2Rを有利に進めるも、最終ラウンドにまさかの逆転KO負け。技術的には明らかに岡見選手が上だったが、一発で流れが変わるMMAの怖さ。連敗となった岡見選手は次の試合が正念場となる。

ミドル級からウェルター級に階級を下げた秋山選手の初戦は、実力者ジェイク・シールズ。タックルを切り続けてグラウンドでの展開を阻止することには成功したが、勝つための武器が試合からは感じられず4連敗。完敗とはいえない内容だったが、4連敗という成績からリリースの可能性は高い。

内容も含めて結果を問われるUFC。共にそんなUFCの持つシビアさと残酷さを感じさせる試合だった。






ハント、ランペイジと日本に馴染みのあるファイターのカードがメイン前に並んだ。対戦相手のコンゴ、ベイダーはアメリカのPPVでの惹きがあり、考えられたカードのように思える。

そしてハントは豪快に連続KO勝利で、次戦はいよいよ上位陣との対戦が望まれる。ヘビー級に於いてもテクニックが重視されるUFCで、理解不能な強さを見せるハントには、ロイ・ネルソンとのド迫力な一戦を観てみたい。

ランペイジはベイダーに封じ込められ判定負け。膝の故障で体重を落とせず、試合でのコンディションも決してよくはなかったようだが、最後と思われる日本大会に強行出場した気持ちを日本のファンは支持するだろう。




今の世界最高峰は間違いなくここにある。それはUFCという場であり、UFCで闘うファイターの質でもある。

ハイスピードなフットワークとパンチを持つフランキー。フィジカルに勝り、型にはまらない強さを持つベンヘン。緊張感のある攻防に、「Fantastic!」「Amazing!」そんな単語があたまの中を駆け巡る。細かいテクニックは理解できなくても、その動きが、そして闘いがハイレベルであることを感じることが出来る。それは他の多くの観客も同様だったようで、試合中に大きな拍手が自然発生的に起きた。

ぼくの席からは両者のダメージがわかりにくく、判定が難しいように思えたが、試合後の両者の姿が勝敗を表していたのかもしれない。ノーダメージに近いように見えるベンヘンと、目が塞がり、額をカットしている痛々しい姿のフランキー。BJを二度倒し、メイナードと好勝負を繰り広げたフランキーが王座を失い、元WEC王者がUFCの頂点に立った。




UFC日本上陸という刺激は、MMAファンのみならず、関係者やファイターにも影響を与えたと思いたい。今後多くの日本人ファイターがオクタゴンを目指し(今思えばケージ・リング論争がいかに不毛だったか)、そして結果を出すことで、コアなMMAファン以外にもMMAの面白さが伝わっていく。そんな流れを望みたい。

もしかしたら、それは難しいことかもしれない。でも、それが日本で大会を開催くれたUFC、オクタゴンで素晴らしい闘いを見せてくれたファイター、日本にUFCを呼んでくれた関係者の方々に対する日本からの返答になるのだと思う。


大会前のワクワク感、大会後の満足感と喪失感、そして会場前で観戦仲間と出会う空間、MMAについてだけ語り合う時間。UFC上陸はぼくにとってとても楽しい一週間であり、懐かしい日々を思い出させてくれた。Thanks UFC, and Come Back Again!

個人的にはブルース・バッファーの「IT'S TIME!」に合わせてコール出来たのが幸せ(←オタク)。
 

文系ランナー
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面白かったですね!

PRIDEが終わってDREAM・戦極も何度か行ったんですけど、PRIDE当時の熱は感じられませんでした。

でも、今回のUFCは開場のときからPRIDE時代の熱を感じました。
MMAファンはいっぱいいたんですね。

目の前にデイナ(ダナ改めw)がいたので、「UFC JAPAN ONE MORE!!」と興奮して叫びまくっていました笑

五味選手も言っていたましたが、日本の格闘技にとってすごく大きな意味のある大会だと思います。
今後もこの熱が続き、再び再燃することをいちファンとして願います。
コータロー | 2012/02/27 01:36
コータローくん、お返事遅れてゴメンナサイ。実は一度渾身の返事を書いたのに、何故か反映されていなくて、心折れてしまいました。。。

いやはや、すごい大会だった。PRIDEもすごかったけど、すでに過去のものだし、それを理解できているMMAファンはUFCを待っていたと思う。その気持ちが爆発した感じ(もちろんぼくも含めて)。

メインの5R前に自然発生的に拍手がおきたシーン。フランキーもエドガーも日本では知名度はないけど、日本のMMAファンは本当にMMAを理解していて、素晴らしいファイターには拍手を贈る!感動しました。

また来て欲しいよね〜。
月ひつじ | 2012/02/29 20:27
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